Xreal Oneの個人レビュー
- はじめに
- ARグラスとVRグラスの違いとは?
- 日本で有名なARグラス:Xreal One と VITURE One
- スペック比較:Xreal One と VITURE One
- 個人の感想
- Xreal Oneを使ってみた感想:これは未来の「持ち運べる空間ディスプレイ」
- まとめ:Xreal Oneは「映像視聴」だけじゃない、“空間ごと持ち運ぶ”体験
はじめに
最近話題になっている「ARグラス」。その中でも特に注目されているのが Xreal One
本記事ではまず、ARとVRの違いを整理しながら、Xreal Oneの立ち位置を確認。
次に、もうひとつの有力ARグラス「VITURE One」とスペック比較し、実際に使ってみた体験談と感想もたっぷり紹介します!
ARグラスとVRグラスの違いとは?
項目 | ARグラス | VRグラス |
---|---|---|
表示 | 現実世界に情報を重ねて表示 | 完全に仮想世界に没入 |
主な用途 | 拡張ディスプレイ、空間UI、ナビなど | ゲーム、映像、メタバース体験など |
視界 | 周囲が見える(透過型) | 周囲が見えない(密閉型)*1 |
代表製品 | Xreal One / VITURE One など | Meta Quest / PSVR など |
*1:物理的の見えないって意味
最近のVRグラスはほぼパススルーモードが付いていますので、周囲は画面越しで見えるようになってる
パススルーモード:簡単に言うと、外のカメラを通じてそのまま周囲を画面上に映すモード
- ARグラスは「今いる現実の延長上に体験を追加する」ことが目的
→名探偵コナンの犯人追跡メガネみたい? - VRグラスは、完全に没入する仮想空間を楽しむためのデバイス
→ソードアートオンラインみたい?
日本で有名なARグラス:Xreal One と VITURE One
現在日本で知名度が高いARグラスは主に以下の2つ:
- Xreal One(空間コンピューティング対応)
- VITURE One(映像視聴特化の設計)
公式サイト:https://www.viture.jp/
両者はどちらもARグラスだが、狙っている方向性がちょっと違うと思う
Xreal One は空間上にUIやウィンドウを配置できるのが大きな特徴
VITURE One は映画やゲームなどのエンタメ重視の設計
スペック比較:Xreal One と VITURE One
項目 | Xreal One | VITURE One / Pro |
---|---|---|
ディスプレイ技術 | Sony Micro-OLED | Sony Micro-OLED |
解像度 | 1920×1080/片目×2(フルHD) | 同等フルHD×2(1920×1080) |
リフレッシュレート | 120 Hz | 120 Hz |
視野角(FoV) | 約50°(One)/57°(One Pro) | Lite:約43°〜55° / Pro:約46° |
最高輝度 | 5000 nits ピーク(体感600 nits) | Pro:約4000 nits / Lite:約1800 nits |
画面距離・サイズ調整 | ソフトウェアにより距離・サイズ調整可能 |
明記なし(主に固定画面) |
項目 | Xreal One | VITURE One / Pro |
---|---|---|
チップ |
オリジナル X1 空間コンピューティングチップ(画面の安定・処理一体) | 特に独自チップ記載なし(映像+USB-Cエコシステム重視) |
遅延 | 3ms(M2P) | 情報なし(映像体験重視) |
3DoF | ネイティブ対応。アンカー/フォローで画面安定 | 3DoF対応(USB-C接続時) |
項目 | Xreal One | VITURE One / Pro |
---|---|---|
音質 | Boseチューニング空間オーディオ対応 | Harman調整。空間サウンド対応 |
調光機能 | 電気クロミック調光付き(3段階)+クイック透明モード | Liteモデル非調光(レンズシェード添付)Proは電気クロミック対応(2段階) |
項目 | Xreal One | VITURE One / Pro |
---|---|---|
IPD調整 | ソフトウェア式(画面を前後へ調整) | ハード&ソフトで可変:57.5–69.5 mm |
視度(近視)調整 | レンズはオプション対応(外部で交換) | −5.00 Dまで調整可能(ダイオプター調整内蔵) |
個人の感想
XrealとVITUREは次のような性格を持っていると感じた
VITURE One → iOS 的(完成されたエコシステム)
ネックバンドや専用アプリとの連携を前提とした設計
使うなら「全部VITUREで統一したほうが快適!一貫した体験ができる」
例えるなら、「Meta Quest」的な自社完結型
Xreal One → Android 的(自由で柔軟な拡張性)
Beamとの連携や、ジェスチャー操作・空間配置など、いろんな機器・操作方法に対応
モニターのようにも使えるし、“空間PC”のようにも使えるのが最大の強み
Xreal Oneを使ってみた感想:これは未来の「持ち運べる空間ディスプレイ」
最初に一言で総評
Xreal Oneを実際に体験して、真っ先に思ったのは「これ、未来じゃん……」。
映像の鮮明さ、空間上にウィンドウを自由に配置できるUI、そして何よりも“日常で使えるAR”としての完成度が想像以上に高かった
使用シーン①:作業中に「ウルトラワイド仮想モニター」として使ってみた
仕事中にXreal Oneを使って、空間上にPCの画面を浮かべて作業してみた。特に印象に残ったのは、ウルトラワイドモードの快適さ
あと、どんな姿勢でも自然な視線の先に仮想モニターがあるので、物理的なデスクや姿勢に縛られずに仕事ができた
良かった点
-
ウルトラワイドモードが快適すぎる
1画面で複数のウィンドウを開いていても、視界が窮屈にならない -
姿勢の自由度が高い
どんな状態でも快適に作業できた -
周囲の視界が保たれる
現実の空間が見えるから、集中しながらも周囲に気を配れる -
自分にしかモニターの内容が見えるていう安心感
シェアスペースなどでも、プライバシーの保たれた作業が可能
惜しい点
-
軽量設計とはいえ、長時間の装着では鼻への圧迫感が気になる場面もあった。軽量化やパッド調整に期待。
-
ワイヤレス非対応なのが惜しい。物理的な接続はまだ気になる
たとえば「ちょっと水を取りに行きたい」ときも、PCからケーブルが伸びてると毎回外さなきゃいけない
使用シーン②:移動中にNetflixやYouTubeを楽しむ
電車やカフェでの映像視聴も試してみた。率直に言って、快適すぎてやばい
椅子の角度や周囲の状況にかかわらず、視線の先に自分だけの大画面がある体験はクセになる
良かった点
-
姿勢・場所を選ばず使える:電車でも、カフェでも、ベッドでもOK
-
歩きながらでも使ってみた(※危ないので真似は非推奨)けど、意外と自然に歩けてしまう
-
散歩中に映画を見るという非現実的な贅沢が現実にできてしまった
-
周囲から見えない映像視聴という安心感(特に混んでる電車内で大きな画面を見るのは気が引けるけど、これはバレない)
惜しい点
-
初回のセットアップはやや面倒。ケーブルや設定の確認など、“玄人向けガジェット感”はある。
-
メガネユーザーにはやや手間。
私は目が悪いので普段はメガネをかけているのですが、Xreal Oneを使うときはその都度メガネを外して装着する必要があるんだよね
専用の視度調整レンズも販売されてるが、ここに少し不満が………
なぜかレンズを装着した状態だと、Xreal Oneが元のケースにうまく収まらないんだよ(たぶんレンズの厚みやクリアランスの設計ミス?)
ということで、私は↓のような代替ケースを購入して対応している
使用デバイスと接続の悩み
正直ここは一番悩みどころ。
-
iPhone 14 Pro はDisplayPort Alt Modeに非対応。HDMI経由で試したものの、配線が煩雑+バッテリー給電が必要で断念
-
今後はXreal Beam Proを購入予定。または、DisplayPort Alt Mode対応のスマホに機種変を検討中
まとめ:Xreal Oneは「映像視聴」だけじゃない、“空間ごと持ち運ぶ”体験
Xreal Oneは、単なる映像視聴用グラスではない
作業環境ごと「空間に配置して持ち運ぶ」という体験ができる、まさにポータブル空間コンピュータ。
もちろん、まだ課題もありますが、それは今後の期待
「映像が観れればいい」なら他にも選択肢はある、
でも、未来の働き方やデジタル環境を一歩先に体験したい人には、Xreal Oneは本気でおすすめできるよね